ルヴァンカップでついに、
大久保嘉人のマネージャー(笑)って言われていた、
新井章太が公式戦で対戦することになりそうです。
この試合を待ちに待っていた川崎フロンターレサポーターは実は多いんじゃないでしょうか?
新井章太は、国士舘大学卒業後、
J2東京ヴェルディでプロのキャリアをスタートさせたものの、
2年間出場機会はなく…
トライアウトを経て、川崎フロンターレに加入しました。
J2で出場機会得られなかった第3~第4GKが、
J1の川崎フロンターレに受かったんですもんね。
そして、数年後、立派に第2GKをやっている、
ソンリョンを休ませたいときには、真っ先にスタメンに名を連ねる、
そんな選手になりました。
2013年の新体制発表会で、
「はじめまして、東京ヴェルディをクビ… あっ、間違えました、東京ヴェルディから移籍してきた新井章太です」
って言って爆笑をかっさらった新井。
プロ入り後4年間公式戦出場機会を得られなかったGKが、
どうやってプロで試合に絡んでいったかというと…
大久保嘉人の存在が大きかったんですよね。
→川崎フロンターレvsヴァンフォーレ甲府試合結果。辛くもドロー、下を向いている暇はない。
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新井章太の経歴を今一度振り返ります。
新井選手の経歴は、
小さいころからトップクラスの選手ばっかり集まる、
というようなJリーグの選手たちの中ではかなり異質。
小学3年生から本格的にサッカーを始めるものの、
高校時代まで年代別代表の経験はおろか、
全国大会に出場した経験もなし。
大学サッカーの強豪・国士舘大学に進むも、
大学リーグ戦に出場することもなく、
3年生まではBチーム。
そんな新井章太でしたが、
国士舘大学の研修制度で試合に出れることになりました!
運がめぐってくるっていうのはこういうことだと思いますよね。
国士舘大学では3年生のときに、
学部によって研修制度があり、
チームメートのGK陣の多くは「21世紀アジア学部」に在籍。
アジアに研修が必須でした。
しかしBチームにいた新井章太が在籍していたのは体育学部で、アジア研修はありませんでした。
大学の学部の事情でGKが足りなくなったAチームに合流することになった新井。
最後の1年のつもりで、必死に打ち込んだ新井は、
就活とサッカーの両立で中途半端にならないように、就活もあきらめて、
サッカーに全力で打ち込み…4年生で大学リーグデビューも結果は振るわず。
就職活動は全くしていなかったので、
4年生のときには町田ゼルビアやSC相模原には練習参加したが、
SC相模原のセレクションは無失点だったものの不合格。
進路の決まらないまま2010年が終わりました。
しかし、急転直下のできごとが、
年明けに起こります。
2011年1月6日に国士舘大学監督から
「ヴェルディの練習に行ってこい」と言われて参加。
インカレが終わって引退してから、
2週間以上身体を動かしていない状態だったのに、
とりあえず参加しました。
当時、東京ヴェルディには
国士舘大学の3学年先輩だったGKの鈴木智幸が所属。
彼がこのオフに栃木SCに移籍し、
GKが3人しかない状態で、
しかも、3人のうちの一人はユースから昇格したばかりの
新人・キローラン菜入でした。
そこで新井が参加して、プロ契約を勝ち取るんだから…
面白いめぐりあわせですよね。
鈴木選手が栃木に行かなければ、
もう1人でもGKがいれば…
プロに新井はいなかったし、
川崎フロンターレの第2GKは別の人だったんだろうから、
運命ってあるんですよね。
さらに新井は幼稚園の卒業文集に
『将来の夢はヴェルディ川崎の選手になる』
って書いているぐらい、
もともとヴェルディサポーターだったらしいですからね。
誰が好きとかじゃなくてヴェルディが好きで、
靴も帽子も全身がヴェルディだったという、
かなりのサポーター。
俺も小さいころは、ヴェルディ一色だった気もするし、
世代的にはわかりますよねw
→
板倉滉のチャント(応援歌)がOver The Future/可憐Girl’sっていうのはいいよねー。
大久保嘉人が川崎フロンターレで一番仲良かったのが新井章太
しかし、プロは厳しい…
2年間全く試合に出れずにクビ。
トライアウトを受けて、J1川崎フロンターレに来たものの…
試合には絡めず。
第4GKの座で練習試合にすら出れない日々が続きました。
しかし、プライベートで、
のちに3年連続得点王になる大久保嘉人と仲良くなるきっかけができたことが、
その後の新井の人生を大きく変えます。
大久保嘉人が以前新井と仲良くなった理由をこう語っていました。
「きっかけは、ヴェルディの飯尾さんですね。昔から仲が良くて、章太もヴェルディでは飯尾さんと仲が良かったので、よく一緒に飯尾さんの家に行っていたら仲良くなりました。ポジティブだし、いいやつですよ。そんなに気を使わくてもいい存在? いや、そんなにどころか、全然気を使わなくていい(笑)」
これもまた新井がヴェルディに入ったからできた縁ですよね。
新井の人生は、人と縁に恵まれているんだなーと改めて感じます。
その明るい人柄でサポーターが多いのもうなづける。
全体練習後、大久保嘉人とシュート練習
大久保嘉人がフロンターレにきて、
綾町のキャンプで新井と仲良くなってから…
毎日続けていたシュート練習で、
新井は成長しました。
新井がフロンターレに入った年のF-スポットでこう言っていましたよね。
「シュート練習は毎日やっていますね。シュート練習の後、ヨシトさんは俺にもいろいろ聞いてくれるんです。『今のこっちのコースがいいか?』とか。でももし俺が対戦相手のキーパーだったら、ヨシトさんには入れさせないですよ。別にそんなにたいしたプレーヤーじゃないのに、なんであんなに点が取れるのか不思議でしょうがないです」
大久保嘉人のトレーニングパートナーができるっていうのは、
プロ入り後全く公式戦経験のなかったGKにとって、
どれだけプラスだったか。
日本で1番点を取る選手のシュート練習に毎日付き合っていれば、
どんなFWがきても怖くないだろうね。
そして、大久保嘉人がFC東京に移籍する前まで続いたシュート練習。
そこでどれだけ成長したのかを見せる機会、公式戦での対戦が、
ついに実現しそうです!
それが今日行われるルヴァンカップ!!
チョンソンリョンの代わりに新井章太が先発で出場する機会を得るであろうこの試合。
ついについに、大久保vs新井が、
公式戦で行われるんだね…。
新井は「嘉人さんよりウタカが怖い」っていつものように軽口をたたいていたみたいですが、
内心かなりうれしいでしょうね。
1点も決めさせずに勝ってもらいたいね。
それが一番の恩返しだろうね…。
なんかこの文章書いてて感極まって泣きそうですw
→川崎フロンターレの若手枠はだれ?ルヴァンカップは21歳以下の選手を先発させろ。