アメリカサッカー連盟(USSF)は昨日日、アメリカ代表チームが男女ともに同額の賃金や賞金などを受け取ることを定めた労働協約で合意したと発表しました。
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アメリカサッカー連盟、男女同一賃金で合意。賞金も平等分配へ。
アメリカの女子選手は長年にわたり報酬格差の是正を求めていて、今回の合意は「歴史的」と言われています。
ワールドカップで国際サッカー連盟から支払われる賞金には男女チーム間で格差がありますが、回収された上で分配されます。ワールドカップの賞金を均等に分配する決定をした連盟は世界初となります。
また、ワールドカップを含むすべての大会で男女チームに同額の報酬を支払うことで、商業収益を均等に分配する仕組みも導入。
ワールドカップ以外の賞金は、両チームが同じ大会に出場した場合、総額が平等に支払われることになります。
米連盟のシンディ・パーロー・コーン会長は、
これは真に歴史的な瞬間だ。
とし、米国の変化が世界にも波及する可能性に言及しまいた。
女子代表チームと男子代表の格差による訴訟
ちなみに、アメリカ女子代表チームは2月、米連盟との訴訟で和解に達していました。
訴状によると、ある条件では男子代表選手は1試合に1万3166ドル受け取る一方、女子代表選手の報酬は4950ドルとなっていて、男子の38%にとどまる計算になっていたんですよね。
2019年に女子代表チームと選手28人が、代表チームの男女の支払い格差を巡り、サッカー連盟を相手どって訴訟を起こしていたものが和解になった感じかな。
2400万ドルの和解金に加えて、男女同一賃金を定めた新たな労働協約を締結するとの約束を勝ち取っていました。
アメリカの女子サッカーチームは、これまでにワールドカップで4回の優勝を達成しているものの、男子サッカーは0回。
それにもかかわらず、給与やボーナス、トレーニングなどにおいて男子のほうが優遇されているし、女子チームが2019年の準々決勝まで進んだ際には約990万円のボーナスが支払われたものの、男子であれば約6,000万円をもらっていただろうといわれていました。
和解による労働協約での話が実行されたということですね。
サッカー発展途上国としてのアメリカ。
アメリカはサッカーは発展途上国。
どうしてもアメリカンフットボール(NFL)、野球(MLB)、バスケットボール(NBA)、アイスホッケー(NHL)という4大スポーツがある中で、サッカーもどんどんレベルアップさせていかないといけない中で、女性との格差をなくすというのはありだなと。
全ての賞金を…というのではなく、同一大会に出ている場合、だしね。そういうところからスタートして格差をどこまで進められるか…というのはこれからの全世界のスポーツ界での課題でしょうね。
アメリカサッカーはサッカー選手同士で争っている場合じゃなく、4大スポーツと戦って裾野を拡大しなければいけないので…経営を考えると人気獲得もそうですが、スポンサー収入も大きなポイントになるはずなので…現状維持でしりすぼみになるより、サッカー協会、連盟は男女平等にいち早く取り組んだ、というイメージが乗っけて企業からのスポンサー収入を見込んだといううがった見方もできなくはないですよね。
特にアメリカでは女子代表はワールドカップ制覇をするなど世界でも強豪国の1つなので、女子選手が待遇の改善を要求することは当然の権利。
ここからどうやって資金流入をあげていくかというのは注視していきたいなと思います。