昨日のACL2-0の勝利は素晴らしかったのですが、唯一残念だったのは脳震盪の疑いもあった塚川孝輝を試合に出し続けて、結局途中交代になってしまったこと。
下手したら重篤な状況になっていた可能性もあったぞ…。
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塚川孝輝、1年2度目の脳震盪は命にかかわるぞ…
脳震盪は命にかかわるものだから、今年からJリーグでは交代枠を増やしていたりと対応しています。
命の危険を伴う脳震盪については世界的にも警戒が高まっており、日本サッカー協会では2016年から脳震盪からの復帰プログラムを策定。
ステージ1~6の段階を踏みながら経過観察を行う仕組みとなっています。
- ステージ1 活動なし 体と認知機能の完全な休息。
- ステージ2 軽い有酸素運動 最大心拍数70%以下の強度での歩行、水泳、室内サイクリングなど抵抗のないトレーニング
- ステージ3 スポーツに関連した運動 ランニングなどのトレーニング。頭部への衝撃となる活動は控える。
- ステージ4 接触プレーのない運動 パス練習などのより複雑な訓練で運動強度を強めていく。
- ステージ5 接触プレーを含む練習 医学的チェックで問題がなければ通常練習を行う。
- ステージ6 競技復帰 通常の競技参加。
5人交代枠+脳震盪枠設けるぐらい脳震盪に対して明確に対応していくとこを明らかにしているJリーグなんだから、ACLであの部分はしっかりと交代してほしかったよな…。
本人ができるといったとしてもね。
無理をさせてはいけなかったと思うんだよ。今年すでに塚川は脳震盪経験しているんだしね…。
ゼロックスでの脳震盪に関しては、2月の24日に脳震盪の検査を受けて無事だったということはあったんですが、今回のACLではウズベキスタンでどこまでしっかりとした診断ができるのかわからない状況もあり、本当に怖い状況ですよね…。大丈夫かな…。
脳震盪の諸症状は、数週間持続する場合もあります
脳振盪の諸症状は、打撲後数時間の間生じるだけではなく、何週も持続する場合があります。
脳震盪は、脳の組織に細かい傷がつく病態で、一時的な脳機能障害を引き起こします。
脳震盪で、ひどい頭痛や、手足のしびれ、ふらつきなどがあった場合には、医師の治療を受ける必要があるといわれています。
上記の諸症状は24時間~48時間以内に起こりやすいので、少なくとも24時間は選手を1人にしないこととされています。
1度目の脳震盪の症状が残っている状況で2度目の脳震盪になった場合(いわゆるセカンドインパクト症候群)が最も怖いとされており、一度脳震盪を生じてから完全に回復するまでは、次の衝撃によるダメージが、非常に深刻なものになりやすいとされています。
セカンドインパクト症候群の死亡率は一説には50%以上ともされております。
ですので、症状が残存している場合には、絶対に競技に復帰するべきではないとされているので…昨日の試合は続けさせるべきではありませんでした。
命が一番大事だよ…。
ちなみに『セカンドインパクト症候群』になるのは、1回目の脳震盪から30日以内(平均1~2週間)の時期とされます。
ですので、たとえ軽度の脳震盪であっても、最低でも2週間は安静にし、運動を控えることが大事です。
ラグビーでは1年以内に2回以上の脳震盪の場合のガイドラインがあります
脳震盪は、サッカーをはじめ、アメリカンフットボール、ラグビー、アイスホッケー、柔道など、頭部を強打しやすいコンタクトスポーツで発生することが多いとされています。
脳震盪の危険性は今ではだんだんと浸透していますが、これまで軽視されていたこともあり、痛ましい事故も少なくはありませんでした。
サッカーの話ではないですが、ラグビー界では「1年に2度目」の危険性を周知。
『国際ラグビー評議会』(IRB)によるガイドラインにおいては
1度または2度目の衝撃によって、死に至る場合も含めた、稀ではあるが危険な神経学的な合併症を、より起こしやすい。
1年以内に2回以上の脳振盪の既往のあるアスリートは、さらなる脳の外傷や回復が遅れるリスクがより高まるため、プレーへ復帰する前には、脳振盪の治療経験のある医師の診察を受けるべきである。
と明確に2回目の脳震盪は危険だとされています。
そう考えると…塚川孝輝選手のことを考えると、9月ぐらいまで試合復帰は難しいのではないかな…。
1年に2度っていうのはかなり怖いですよね…。
もちろんこのACLグループリーグでの復帰はさせてはいけないと思います。
何事もなく、塚川が復帰することを願っています…。