Jリーグでは外国籍選手(ちなみに、外国人選手、外人選手とは言わないんですよね)の中でブラジル人選手はかなり多いんですよねー。
そして、先日ベガルタ仙台に加入した選手が、エホンか、エロンかで表記ミスがありました…っていうPOSTがあり、改めて表記が気になった…。
この記事の目次はこちら
川崎フロンターレとFC東京時代はトゥット、湘南ベルマーレではツゥット…
といったリボニール・ルッシェル(Livonir Ruschel)みたいな選手もいますし、ブラジル人選手はクラブによって表記が違うことがあります。ロナウドとホナウドとかね。
そこらへんが気になったので、調べてみました。
例えばjリーガーではないですが、一番有名なロナウド(Ronaldo)こと、ロナウド・ルイス・ナザーリオ・デ・リマ(Ronaldo Luís Nazário de Lima)ですが、この選手もロナウド、ホナウドと呼ばれることがあります。
その理由はというと…英語読みかポルトガル読みかなんですよね。
ブラジルの言語であるポルトガル語読みだとホナウド、英語読みだとロナウドになるとのこと。
また日本語のカタカナにぴったりくるものがあるわけじゃないっていうことが大きな理由です。
そもそも外国語の発音を日本語のカタカナで正確に表現する事は不可能(RとLの違いもないしね)で、名前に対する唯一の正解のカタカナ表記はないのが大前提。日本語は発音域が狭いんですよね…。
これは英語だけでもそうなっているはず。キャンプファイアなのか、キャンプファイヤーなのかとか、ロサンゼルス、ロスエンゼルス、ロスアンドジェルスとか地名でも変わります。
外国語を日本語のカタカナに当てはめる…っていうのがまず間違っているんですよね。
過去の移民政策もあり、日本からブラジルに移り住む人がもともと多くて、ブラジルには日系ブラジル人が多いという前提があり、Jリーグ開幕する前からブラジル人選手が日本には来ていました。もちろん日系ブラジル人選手も。
セルジオ越後さん、与那城ジョージ…とかが有名ですし、代表で活躍した田中マルクス闘莉王とかもそうですよね。
日本語が通じるというのも大きかったんだろうし、ブラジルリーグは4月~12月にかけて行われ、州選手権が1月~4月というのもの日本の春に始まり冬に終わるシーズンというのも一致していて選手が獲得しやすかったというのもあるんだと思います。
また何よりも忘れてはいけないのは住友金属に黎明期に来てくれたジーコの存在が圧倒的に大きいですよね。
1988年には日本のトヨタ入りの話があったもののまとまらず、 1989年3月27日にイタリアのウーディネでブラジル代表引退試合が行われ、1989年12月のブラジル全国選手権、フルミネンセ戦がブラジル国内の公式戦最後の試合となりました。
1990年のブラジル初の大統領選挙によって誕生したフェルナンド・コロール・デ・メロ大統領は、ジーコをスポーツ担当大臣に任命し、ジーコはサッカー選手ではなく大臣をやっていたんですが…ルイス・アントニオ高崎を通じ、1991年に将来のプロリーグ参加を表明していた日本サッカーリーグ2部の住友金属工業蹴球団(現、鹿島アントラーズ)のオファーを受けて、サッカーでの町おこしという、これまでに無い挑戦に魅力を感じ、3年契約で入団しました。
ジーコが広げてくれた道がいまだにJリーグにブラジル人が多い(過去にセレソンを経験した選手がたくさん来てくれましたよね)理由です。あとは今は日本の経済が微妙な状況ですし、中国や韓国のほうが経済的には上にいると思いますが、Jリーグは金払いもいいし、ブラジルと日本は、重複課税を避けるための日伯租税条約を1967年に締結しているのも大きいと思います。
金払いと治安の良さがいいという話はいまだにブラジル人選手のインタビューで出てきたりしますもんね。
愛称で登録されることがおおいブラジル人選手ですが、本名がめちゃくちゃ長いっていうのはみなさんご存じだと思います。
ブラジル人の名前がこんなに長いのは実は名字を(少なくとも)二つ持っているからだったりします。
南米の場合には、ファーストネーム(名前)とラストネーム(苗字)のあいだにセカンドネーム(ミドルネーム・通常は洗礼名)、またはサードネームがあります。
ブラジルではサードネームに母方の姓、ラストネームに父方の姓となることが多く、このパターンが一般的とのこと。
これはあくまで登録上のフルネームで、実生活ではファーストネーム+ラストネームだけで表すことが多いらしいです。
ミドルネームがない人もいるそうですが、その理由の一つとして「名前が長いと大変だから」というのもあるそうな。
たとえばペレや、ジーコはニックネームというのは有名な話なんで皆さん知っていると思いますが…基本的にニックネームで選手登録するのがブラジルでは慣例となっているみたいです。
最近のJリーグで話題になった選手でいうと…元清水エスパルスのグライビソン・ヤゴ・ソウザ・リスボアがヤゴ・ピカチュウで登録されたりしていましたよね。
これはブラジル、ポルトガル、スペイン等に同じ名前の選手が多いのが原因だったりします。日本では苗字+名前で同姓同名の選手はそこまでいない印象ですが、ブラジルではファーストネームのバリュエーションが少ないといわれていて(というのはラストネーム、サードネーム、ミドルネームがつくのでファーストネームだけでかぶっても問題ないというのが理由になってたりするらしい)、サッカーが大人気なのでクラブチームの下部組織時代で同じ名前のチームメイトがたくさんいる状態なんですよね。
だからこそ特徴やプレースタイルからニックネームをつけて区別することになります。
ただ川崎フロンターレに今年加入した選手でいうと基本的にみんな本名っぽいですね。
ゼヒカルドの本名はJosé Ricardo Araújo Fernandes(ジョゼ ヒカルド アラウジョ フェルナンデス)で、登録名はZE RICARDO(ゼ ヒカルド)。ZEはポルトガル語でジョゼの略称。
パトリッキ・ヴェロンの本名はPatrick Verhon Pertel Pereira(パトリッキ ヴェロン ペルテウ ペレイラ)。登録名はPATRICK VERHON(パトリッキ ヴェロン)。
エリソンの本名はErison Danilo de Souza(エリソン ダニーロ デ ソウザ)で、登録名はERISON(エリソン)。
なのであだ名で登録されている選手はいないみたいですね。
ちなみに…
ジェジエウ(JESIEL)はジェジエウ・カルドソ・ミランダ(Jesiel Cardoso Miranda)
マルシーニョ(Marcinho)はマルシオ・アウグスト・ダ・シルバ・バルボサ(Márcio Augusto da Silva Barbosa)
ジョアン・シミッチはJoão Felipe Schmidt Urbano(ジョアン フェリピ シミッチ ウルバノ)
レアンドロ・ダミアンはLeandro Damião da Silva dos Santos(レアンドロ ダミアン ダ シウバ ドス サントス)
なのであだ名で登録されている選手は川崎フロンターレでいうと最近はいませんね。