アディショナルタイムにドラマが生まれた。
5月31日、エディオンピースウイング広島で行われたJ1第19節、川崎フロンターレは3位・広島とのアウェイ戦で土壇場の勝ち越し弾により、2-1で貴重な勝利を手にした。勝ち切れなかったここ数試合の悔しさを晴らすような執念の一発は、まさに“勝たせるゴール”。しかも決めたのは佐々木旭!あつかったですね!
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アウェイ広島戦、川崎Fが見せた“勝ち切る力”とは
序盤は静かな立ち上がり、主導権を握ったのはどっち?
J1第19節、川崎フロンターレはアウェイでサンフレッチェ広島と激突。エディオンピースウイングは超満員。
試合の立ち上がりは、お互いにリスクを避けるような“探り合い”からスタート。広島が押し気味に入る中でも、川崎は慌てることなく、ボール保持とサイドの起点を作る動きでじわじわと主導権を取り返していく。
前半10分以降は、フロンターレの左サイドを起点にした攻撃がリズムを作り始めた。マルシーニョの推進力と際の上がりが噛み合い、中央の脇坂や山本がサポートしながらフィニッシュまで持ち込む場面もありました。
特に28分のシーンでは、佐々木のクロスに家長がダイレクトで合わせたが、広島GK大迫の好セーブに阻まれた場面は「決まった」と思ったフロサポも多かったはず。
守備面では、GK山口の安定感が抜群。前半から広島のサイド攻撃に冷静に対応し、何度か訪れたピンチも的確なポジショニングとキャッチングでしのぎ切った。お互いに隙を見せないまま迎えた前半終了。スコアは動かなかったが、内容では川崎の狙いが随所に見られた45分だった。
押し込みながら決めきれない前半のもどかしさ
ボール保持率、パスの本数、フィニッシュに至るまでの過程…どれをとっても前半の川崎はアウェイとは思えないほど落ち着いていた。ただ、ひとつ足りなかったのは“最後の1ピース”、つまりゴール。押し込む展開を作れていただけに、1点欲しかったというのが正直なところ。
とくに左サイドのマルシーニョは何度も突破からチャンスを演出。10分、20分、30分と、仕掛けから折り返しやミドルシュートに持ち込んでいたが、決定的なゴールには届かず。逆サイドの家長もコンビネーションで打開し、ペナルティエリア内でのプレーを増やしていたが、守備ブロックを崩しきるにはあと一歩足りなかった。
ただし、後方からのビルドアップは安定感があった。河原と山本のダブルボランチが中盤で的確に配球し、最終ラインからの縦パスで広島のラインを分断。山田も体を張って前線で起点となっており、得点の気配は常に漂っていた。0-0とはいえ、フロンターレとしては「手応えのある前半」でした。ただ最近この展開見飽きたよな…という感じではいましたね。
後半の先制点と、試合を左右したピースウィング劇場!
そして迎えた後半、ついに試合が動く。50分、右サイドの際が上げたクロスに反応したのはマルシーニョ。GKが弾いたこぼれ球を頭で押し込み、貴重な先制点をもぎ取った。アウェイでの先制、しかも流れの中からの得点はチームにとって大きな意味を持つ。これでマルシーニョは3戦連続ゴール。
フィジカルとスピードを生かしたアタッカーとして、今やチームの得点源になりましたね。
その後は一進一退の攻防が続いたが、広島が交代で前線の圧力を強めてくると、徐々に押し込まれる展開になり…86分には中村草太のクロスを荒木に押し込まれて同点とされてしまいました。また引き分けか…という空気感が出てきましたが…その空気をかえてくれたのは佐々木旭!
90+1分、左CKの流れから高井が競り勝ち、そのこぼれ球を佐々木旭が叩き込む魂の一撃。これが決勝点となり、土壇場で再びリードを奪ったフロンターレが2-1で勝利となりました。
佐々木旭、年イチの男卒業!ヒーロー弾の裏にあったもの
決勝弾の舞台裏、こぼれ球を叩き込んだ執念
「なんとかふかさないようにと思って叩きつけました」。試合後の佐々木旭のコメントには、あの劇的ゴールに込めたすべての感情が詰まっていた。90+1分、左CKからの流れでファーサイドにいた高井が競り勝ち、混戦のなかでボールは佐々木の目の前へ。あの瞬間、冷静に下へ叩きつけた右足ボレーは、まさに気持ちと技術が噛み合った渾身の一撃。
ここ最近の川崎フロンターレは終盤に追いつかれる展開が続いていましたからね。
1点を先に取っても守り切れない。だからこそ、86分に追いつかれた瞬間、アウェイの重圧と「またか」という不安が広がっていたのは確かでしたが…今回は、違いましたね。最後まで前に出る姿勢を失わず、勝点1ではなく3を獲りに行った。その象徴が佐々木旭のゴール。
今季2得点目。毎年「1点男」で終わっていた彼にとっては、ついに“年イチの男”からの卒業となりました。本人も「あと3点くらい取れれば」と語ったように、次なるステージを見据えている。守備だけでなく、攻撃でも違いを生み出すサイドバックとして、まさにフロンターレを勝たせていくスーパーアサヒですね!
攻守に光った佐々木、サイドバックの役割再評価
この試合の佐々木は、得点シーンだけではありませんでした。守備でも1対1の対応力が光り、左サイドから何度も押し込んでくる広島のアタックに冷静に対応。とくに後半終盤、中村や前田にサイドを破られかけた場面でも、ギリギリのところで体を寄せ、クロスを封じたシーンは“決勝ゴール並みの価値”があったと思います。
攻撃では自ら持ち上がるだけでなく、マルシーニョとのコンビネーションでも相手を引きはがし、クロスの質も高かったですもんねー。28分には右から流れたボールを逆サイドで受けた家長への完璧なクロス。惜しくも得点にはならなかったが、精度の高い左足が光っていました。
また、長谷部監督の言葉にもあったように、「右や左、どちらのサイドでもプレーできる」ユーティリティ性がチームにとっては非常に重要。際の負傷交代後にバランスを再調整する中で、佐々木の“安定感”は守備構築の柱にもなっています。ビルドアップ、カウンター対応、そして得点力。攻守両面で評価を高めた一戦だったのは間違いないですね!
今季2点目、代表も見据える進化の過程
このゴールで今季2得点目をマークした佐々木旭。実はこれがJ1キャリアで“初の年間複数ゴール”。これまで毎シーズン1得点にとどまっていましたが今季は早くも5月末で更新。「もっと目立たないと」「代表を目指すには数字が必要」と本人も話していたように、自分自身へのハードルもどんどん高くなっていますね。頼もしい限り!
オーバーラップやクロス、ミドルレンジのシュートなど、攻撃面でのポテンシャルも高いですし、本当に素晴らしい選手ですよね。今の川崎にとって“両サイドバックからの攻撃参加”は攻撃の重要なパーツですし、SBの選手がどんどん上がっていくのは本当に川崎フロンターレとしてはうれしい限り。
高井幸大だけじゃなく旭も怪我している三浦もたくさんの選手が代表に行ってほしいですからね。結果を出してほしい選手がしっかりと結果を残してくれたのはうれしい限り。
やっとお休み。次節に向けた希望と課題。中断明けの戦い方を占う
終盤の失点癖、なぜまた“クロスから”やられたのか
この試合、86分の同点弾も含め、ここ数試合の川崎Fは「終盤にクロスから失点する」パターンが繰り返されています。守備陣の奮闘が光る一方で、押し込まれた時間帯にラインがズルズルと下がり、ペナルティエリア内に人が入り込むのを許してしまう傾向は否めないですよね…。
今回の失点も、中村草太に左サイドを突破され、鋭いグラウンダーのクロスを荒木に押し込まれるというものでした。DF陣はボールウォッチャーになってしまい、ゴール前でフリーを作ってしまったのは悔しいですよね…このあたりの対応にはまだ改善の余地があります。
監督も会見で「ファーストDFが簡単にクロスを上げさせないように」とコメントしていましたが、まさにそこがポイント。サイドでの数的不利をどう埋めるか、寄せの速さと連携の確認が必要だと思います。個人技術ももちろんだが、チームとして“守り切る意識”を全体で持てるかどうかが、今後の勝敗を分けていくはず。
中断期間の修正ポイントと横浜FC戦への期待
天皇杯を挟み、次のリーグ戦は6月14日の横浜FC戦。下位に沈むチームとの一戦になるが、油断は禁物です。J1に簡単に勝てる相手はいませんので…。
しかしサンフレッチェ広島との試合のように、1週間休みがあるとここまでコンディション戻るもんなんだな…。やっぱり今年の川崎フロンターレの最大の敵は過密日程だったんだな…。ACLEもないし、これからはリーグを勝っていくだけですね。
今回の広島戦で得た自信は大きいはず。アウェイで上位チームに競り勝ち、終盤に逆転したことで、チームに「勝ち切る感覚」が戻ってきた印象がありますね。引き分けが多いこれまでの川崎フロンターレが、その試合を紙一重で勝ち切ることができれば優勝戦線に参加していけるはずなので…これからは勝ち切る試合を見せてもらいたいですね!
中断期間では、特にクロス対応の守備と、ラストパス・ラストシュートの精度向上を上げていってほしいし、山田新にはそろそろ得点感覚を取り戻してもらいたいなぁ…。






