横浜FマリノスはJ1で得点61(1位)、失点37(8位)と、ここ数年のJ1制覇チームとは一線を画す戦い方を繰り返しています。
点を取られても、それ以上に点を取って勝つ…っていうのは関塚さんや、風間さんのころは川崎フロンターレの代名詞でしたが…今はポステゴグルー監督の横浜Fマリノスの代名詞になりましたよね。
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守備の強いチームが優勝してきたJリーグ
ここ数年のJリーグは守備の強いチームしか勝てなかった印象です。
18チーム制のJ1リーグの優勝チームの失点数と失点順位を並べると…
2005…ガンバ大阪(58失点14位)
2006…浦和レッズ(28失点1位)
2007…鹿島アントラーズ(36失点3位)
2008…鹿島アントラーズ(30失点2位)
2009…鹿島アントラーズ(30失点1位)
2010…名古屋グランパス(37失点3位)
2011…柏レイソル(42失点5位)
2012…サンフレッチェ広島(34失点2位)
2013…サンフレッチェ広島(29失点1位)
2014…ガンバ大阪(31失点2位)
2015…サンフレッチェ広島(30失点1位)
2016…鹿島アントラーズ(34失点2位)
2017…川崎フロンターレ(32失点3位)
2018…川崎フロンターレ(27失点1位)
と、2005年のガンバ大阪以外はすべて失点数トップ5以内…というか、5位でも低いぐらいなんですよね。
2005-2018の優勝チーム14チームのうち、
失点数1位…5チーム
失点数2位…4チーム
失点数3位…3チーム
失点数5位…1チーム
失点数14位…1チーム
こう見ると…14年間のチームの中で86%が失点数トップ3以内。
これに対し、攻撃面で見ると…
2005…ガンバ大阪(82得点1位)
2006…浦和レッズ(67得点4位)
2007…鹿島アントラーズ(60得点3位)
2008…鹿島アントラーズ(56得点2位)
2009…鹿島アントラーズ(51得点4位)
2010…名古屋グランパス(54得点5位)
2011…柏レイソル(65得点4位)
2012…サンフレッチェ広島(63得点2位)
2013…サンフレッチェ広島(51得点8位)
2014…ガンバ大阪(59得点2位)
2015…サンフレッチェ広島(73得点1位)
2016…鹿島アントラーズ(53得点5位)
2017…川崎フロンターレ(71得点1位)
2018…川崎フロンターレ(57得点1位)
攻撃面で見ると…
2005-2018の優勝チーム14チームのうち、
得点数1位…4チーム
得点数2位…3チーム
得点数3位…1チーム
こう見ると…14年間のチームの中で57%が得点数トップ3以内。
数字面で見ると、攻撃的なチームより、守備的なチームが優勝してるのが18チーム制のJリーグの特徴なんですよね。
なので、32試合現在ですが…横浜FマリノスはJ1で61得点(1位)、37失点(8位)が優勝したら面白いのは間違いないですね。
これにたいしてFC東京は45得点(7位)、25失点(2位)で鹿島アントラーズは52得点(4位)、27失点(3位)と例年のJ1の優勝チームっぽい成績なんですよね。
攻撃的なサッカーで優勝すること
攻撃的なサッカーで、Jリーグを制覇すること、っていうのは攻撃サッカーが好きなJサポにとっては夢の結晶だと思いますしね。
ガンバ大阪が唯一かなえたといっても過言ではない、超攻撃的サッカーでの優勝。
川崎フロンターレの連覇が攻撃サッカーでの優勝だって思っている人もいると思いますが…川崎フロンターレの優勝は、風間監督が作り上げた攻撃サッカーに、鬼木監督の守備意識が混ざったハイブリット型。
純粋に攻撃で勝てばいいっていうマリノスのサッカーとは全く異なるものだと思いますし、今年のマリノスのサッカーで勝ったら…こんなに楽しいことはないと思います。
優勝って大事。川崎フロンターレはラッキーなことに、オーナーを変えることなく、やりたいことの方向性を変えることなく優勝できたけど、ずっと結果が出てこなかった名門チームが、オーナー変えてまで強くなってきた姿は素晴らしい。
目の前で優勝だけはさせたくないし、FC東京サポのほうが友達多いから、そっちに優勝してもらいたい気持ちはあるけど…マリノスのサッカーも面白い。
Jリーグって面白いよなぁ…。
監督の好きな選手を集めることの大事さ
2017年のレギュラーメンバーのうち8人はクラブから放出され、松原、扇原、喜田ぐらいしか残っていないマリノス。
ポステゴグルー監督は、
単純に、我々のスタイルでサッカーができる選手たちがもっと必要だった。
去年はメンバーに関して少々制限されていた部分もあった。
去年のプレシーズンから、27人の選手のうち19人を入れ替えてきた。
以前にいた選手たちに対する評価の問題ではない。
大事なのは我々のスタイルでプレーできる選手たちを連れて来ることだ。
って明言していますからね。
その方針で2018年の途中に連れてきた連れてきた、チアゴマルチンス、畠中が大活躍し、今年獲得したパクイルギュ、ティーラトン、マルコス・ジュニオール、エジガル・ジュニオがレギュラーを獲得し、ポステゴグルー監督のやりたいサッカーが完成してきている印象。
この超攻撃的サッカーの裏で、選手はどんどん変わっていくけど、それでも強くなることがファンを喜ばせる一番の方針。
飯倉大樹がいなくなろうが、山中がいなくなろうが、それでも勝つことが大事で、それがマリノス、ひいてはシティグループの方向性。
攻撃的なサッカーがマリノスの伝統とは合わなくても、中村俊輔や、中澤がいなくなっても、それが嫌でサポーターが離れようとも、それでも強くなるために、続けてきたのは正しいと思います。
シティグループのやり方が正しかったかどうかの証明
シティグループは連れてきた監督、コーチのほしい選手をスカウティングで連れてくるから方向性がぶれないんだよね。なかなかできることではないよなー。
好きなチームではないけど、この方向性がシティグループと手を組んだときに約束された未来だったと思うんだよね。それで、優勝まであと一歩のところに来ているのは素晴らしい。
15年間優勝から離れている横浜Fマリノスにとっては優勝っていうのは絶対に叶えたい夢でしょう。
シティ・フットボール・グループが連れてくるブラジル人はJリーグでもトップクラスですよね。
マルコス・ジュニオールとエジガル・ジュニオの素晴らしさは、対戦した全チームが感じていることだと思いますが…2019年のマリノスは戦いながら成長してきたチームなので、このチームが優勝したら面白いとは思います。