プロA契約の人数とか、レギュラー組じゃなくてサブ組でターンオーバーしたら文句言われるなど…
前からチームとして、勝つためにしっかりと考えている監督、コーチ陣の運用について、Jリーグから営業面で文句言われてる感じで、その内容に疑問を持っていた、ベストメンバー規定が事実上の撤廃となりました。
その決定がなされた背景について記事を書いていきます。
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「Jリーグ規約第42条の補足基準」が削除
2018年11月20日にJリーグ公式サイトに出されたリリースで発表されたのは、「Jリーグ規約第42条の補足基準」撤廃というものでした。
「Jリーグ規約第42条の補足基準」は、以下の通り。
●Jリーグ規約第42条〔最強のチームによる試合参加〕
Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって前条の試合に臨まなければならない。
なお、第40 条第1項第1号から第4号に定める公式試合における当該チームの詳細に関しては、「Jリーグ規約第42 条の補足基準」に定めるものとする。
上記の、なお書き以下の部分が削除されました。
つまり、チームの事情により、プロA契約の選手が少ない!とかを文句言われることがなくなり、しっかりとマネジメントができるようになる、ということはかなりのメリットですね。
サポーターも、イニエスタが出ない!トーレスが出ない!
って文句を言うようなご新規のサポーターの方ならまだしも、Jリーグを楽しみに見に行くようなコアなサポーターの方は、新しい選手が出てくればわくわくこそすれど、文句はないと思いますし…変な規約だよなーと思っていたので、問題はないかと。
川崎フロンターレだって、宮代大聖が先発!って言われたらワクワクしちゃうよね!!!
ベストメンバー規定は『事実上』の撤廃。
ここで、まだ『事実上』という言葉が取れないのは、
「最強のチームで試合に臨まなければならないことに変更はなく、Jリーグ規約第42条自体は存続」
というのも同リリースには記載されているから。
誰でも彼でも出してOKっていうわけではないよ、その時の最強チームで試合に臨んでくれよ!っていうのは変わらず残っています。
これはベストメンバー規定を強硬に推していた派閥の最後の悪足掻きな感じすらしますが…まぁ、何はともあれ、制裁金かかる、っていうところもなくなりました。
<2019シーズン以降のJリーグ規約第42条違反発生時の制裁について>
・引き続き、同142条1項各号の定めに従い制裁の対象となる。
ただし、上記⑵の削除に伴い、同第142条第1項第2号の制裁金が科されることはない。
※参考: Jリーグ規約第142条〔制裁の種類〕第1項
②制裁金 1件につき1億円以下の制裁金を科す
ここね。なので今シーズン、湘南ベルマーレに科されたような制裁金は2019年シーズンからはなくなります!!ガンガン若手使えるよw
ベストメンバー規定が撤廃された理由。
ここが重要で…若手選手をガンガン使うっていうのは、ルヴァンカップに任せろ組と、Jリーグでも経験させろ組が協会の中でもわかれてるんじゃないかなーと邪推しちゃいます。
Jリーグは撤廃理由について
「クラブの強化方針・強化施策の選択肢拡大(クラブ内での競争促進)」
「若手選手の育成を目的とした出場機会の創出」
を挙げており、やっぱりそういう選手の選択は、クラブの中でやるべきでしょ、っていう理由と、若い世代どんどん試合に絡ませてー!!っていう二つの理由が並べられていますね。
そうなんだよなー、この二つをならべて考えたときに、やっぱりベストメンバー規定は意味わからん規定でした。フロンターレも昔怒られたことあるもんね。
ターンオーバーして、「何してんだよ!」ってなりましたよね。
あんときから大嫌いな規定でした。
今年、湘南ベルマーレも4月18日に行われた2018JリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第4節サガン鳥栖戦でプロA契約選手を4人しか起用せずに、補足基準に違反したとして制裁金600万円の処分が科されていました。
そして、そんな怒られたベルマーレがルヴァンカップを優勝したというのは、ベストメンバー規定というのがいかに、短期的な、営業的な側面しか見ていない規定かという出来のいい、ブラックジョークみたいなオチでしたよねw
そういうことを考えると、若手がたくさんいるチームからしたら、足かせになっていた規定だと思うし、今回の事実上の撤廃は大賛成。
そもそも、プロサッカーチームの監督が、この11人で試合を戦う、と決めたらネームバリューなり、契約形態なりはまったく関係なくて、その11人がその時のベストメンバーだからな!!
今回の規定の撤廃は大賛成です!!!