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『ポリバレント』というサッカー用語の意味。オシムの愛した言葉。中島翔哉を外した西野朗は正しいのか?

西野朗監督が中島翔哉を落選させた理由で一気にサッカーを知らない人にも有名になった言葉

『ポリバレント』

という言葉。あー、あれねー。って知ったかぶりしている人もいましたが、ポリバレントについて正確に語れる人は果たして何人いるんでしょうね?おれも結構不安です…。

デュエルなのか、デュアルなのか、わからないままハリルホジッチが辞めていき…日本人だけで戦う西野朗の口から飛び出したポリバレントに、「あー、あれねー」とごまかす日々を過ごしております。

というわけで…今回は『ポリバレント』について調べてみましたw

『ポリバレント』というサッカー用語の意味

イビチャ・オシムが日本代表監督時代に用いた言葉。それまでに使っていた監督もいたんだとは思いますが、メディアでポリバレントという言葉を使ったのは、オシム監督がはじめてだったのではないでしょうか?

「日本に感化され、同化したという意味ではない。それでは皆さんもつまらないし、私が監督をするメリットもない。ともに働きながら、日本人の面白さに感じ入った、ということです。何というか……日本のアンビバレントなポリバレント性に。民主主義を原則としながら天皇制があるみたいな。みんなを尊重するやり方といいますか」(日本代表監督)

 

ポリバレント=ユーティリティープレイヤーだと思っている人も多いと思いますが、ほぼ同義語、っていうイメージでしょうか。ポリバレントは多様性、ユーテリティーは有用性ですから、実はちょっとイメージ違うんですけどね。

本来は、化学において「多価」を意味する言葉です。価値が多い、っていう意味ですが、サッカー用語では、いろいろなことができる、ポジションを複数できるってイメージで使われることが多いです。

2006年から2007年にかけてサッカー日本代表の監督を務めたイビチャ・オシムが、

「複数のポジションをこなすことのできる選手」

という意味でポリバレントという言葉を用いました。

2014年の5月のブラジルワールドカップ日本代表23名発表会見でも、ザッケローニ監督の選手選考について

吉田と今野の選出は順当だ。森重は、吉田らのバックアップという位置づけ。DFは負傷の多いポジションだから、バックアップは大切だ。今野はサイドも守備的MFもできるポリバレント(多価値)な選手だ。こういう選手の存在により、選手交代の選択肢も増える。同じ意味で、伊野波も監督にはありがたいタイプだ。

っていう言葉を用いて説明していましたよね。

中島翔哉は「ポリバレント」ではなかったのか

西野朗監督は会見で

「非常に1年間の成果を、ポルトガルリーグで出した選手ではあります。ただポリバレントでは彼は1年間、なかったですね」

と語りました。しかし・・・本当にそうだったんでしょうか?この西野朗監督の会見での発言に関して、大きく反論を述べているのは、中島翔哉が所属するポルティモネンセで2016年よりテクニカルディレクターを務めるロブソン・ポンテでした。

ポンテと言ってピンとくる人もいると思いますが…浦和レッズに2005-2010年所属したあのポンテです。2006J1制覇、2005年、2006年、天皇杯、2007年ACL制覇に貢献した超有料助っ人で、JリーグMVP(2007)も獲得した選手。

西野さんにはリスペクトがあるけども、ポリバレントの意味や捉え方はわかっていません。

と真っ向から否定しています。

その理由としては、まず、チームでの出場ポジションが1つのポジションではなかったから。中島翔哉はサイドバックでも出たし、トップ下でも出ていた選手でした。これがなぜポリバレントではなかったのか?

ポルトガルのメディアは西の監督の発言を真っ向から否定しており、今シーズン10得点、12アシストで90%の試合に出場した中島翔哉を選ばないのは間違っていると報道しているそうです。

右サイドも左サイドもやっているし、試合の流れに応じて、両サイド、センターフォワード、トップ下ができる選手。

ポンテは、

「翔哉は日本代表のほかの攻撃の選手と比べてもポリバレントな能力はいちばんじゃないかと思う。」

としており、西野朗監督は、翔哉のプレイを見ていなかったのではないかと推測していると報道されているって言っていましたね。

これは結構恥ずかしい…。日本代表監督が2ヶ月前にいきなり変わったのもおかしいって言われているし、ワールドカップのチケットを取るだけ取らせて、監督を捨てたって言われているらしいし、そう考えると日本の醜聞がどんどん世界に発信されているのが現状なんですよね。

日本代表のサッカーは組織的で規律を重んじていて、そして個人技が素晴らしいっていうイメージだったのが、規律を重んじていたハリルホジッチがいなくなって感覚的な西野朗監督になるのは不思議な気がします。

ポリバレントであろうとしている選手のほうが上なのか?

これは俺の中の疑問なんですが、ポリバレントでなければいけないのか?っていうとそうでもないと思うんですよね。

例えばFWで守備も攻撃もそこそこできるけど5点しかリーグで取れない選手と、守備全くしないけど30点取る選手だったら、どっちが上か?っていう話だと思っていて…特化した選手をあつめて各ポジションのNO.1を足していったチームでサッカーを観てみたかったっていうのが俺の感想です。

ハリルホジッチの率いる日本代表のサッカーが好きではなかったけど、それでもある程度、弱いチームが世界で勝つためのサッカーをしていた印象で、選手選考も終始一貫していたイメージでした。それで負けるなら、ハリルホジッチの戦術がだめだった、ということで終わりだったものを、今の状況で日本代表が負けたとしたらどこに責任の所在が行くかというと、選手に行きそうで怖い。

明らかに選手のせいじゃなく、日本サッカー協会のせいだと思うのに…。

ポリバレントを意識して、重視して、なんでもできる器用貧乏な選手を集めて、中途半端なチームを作るのであれば、ワールドカップは微妙な気持ちになりそうです。本当に期待できる面白いサッカーを見てみたかったんですけどね…。どうなることやら・・・。