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前半の攻防|主導権を握るもエスパルスに耐えられた展開
2025年4月12日、アウェイ・IAIスタジアム日本平での清水エスパルス戦。連勝を狙う川崎フロンターレにとって、絶対に勝ち点3を取りたい一戦。
立ち上がりから川崎フロンターレはエリソンを中心に攻撃の形を作り、何度かゴール前まで迫るシーンを演出。特にエリソンのシュートは清水GK沖悠哉のスーパーセーブがなければ、早い時間に先制していてもおかしくない内容だったなと…。
一方、守備では清水のビルドアップに対して中盤の圧力が効いており、危険な形を作らせないままで、これまでの長谷部フロンターレにとっては珍しく前半から試合を握っていた印象。高井はレベルアップ凄いよなぁ…。
集中したディフェンスと、河原のセカンドボール回収も見事で、清水に決定機らしい決定機をほとんど与えず前半を終えたのはよかったです。スコアこそ0-0でしたが、内容的にはフロンターレが押し気味。得点が奪えなかったことだけが悔やまれる展開。
後半は攻守が激化|PKで先制を許すも、三浦颯太の起点から山本の同点弾!
後半に入ると清水もギアを上げてきました。62分、ペナルティエリア内で倒してしまいPKを献上。高井のクリアが半端になり、河原が倒してしまう…という状況。山口は逆を突かれ先制を許す苦しい展開に。
ですが、今シーズンのフロンターレは本当に負けないんですよね。失点直後の68分、左サイドでマルシーニョが仕掛け、そこに勢いよくオーバーラップしてきたのが三浦颯太。深い位置からのグラウンダーのクロスに、ボックス中央でフリーになっていた山本悠樹が合わせ、冷静に流し込んで同点ゴール!完璧な得点シーンでした。
ここからは両者ともに勝ち越しを狙うオープンな展開に。フロンターレは追加点のチャンスをいくつか作ったものの、清水の守備をこじ開けるまでには至らず。84分には清水の選手がDOGSOでマルシーニョを止めて一発退場となり、数的優位を得たものの、あと一歩のところでゴールを奪えないまま、1-1でタイムアップ。3試合連続のドローとなりました。
1-1ドローの意味するもの
試合連続の引き分けとなった川崎フロンターレ。内容としては押していた時間も多く、チャンスの数でも清水を上回っていただけに、勝ち点1という結果に悔しさを感じる部分もあります。
とはいえ、先制を許してからの粘り、そして若手・中堅選手の成長が感じられる内容でもありました。特に三浦はアシストこれで5つめ。今後も大きな武器になりそうです。
勝ち切れなかったことで「もったいない」という声もSNSを中心にたくさんありましたが、7連戦で選手を変えながら勝ち点1を拾っていく長谷部サッカーは面白いなぁと。
アウェイの地で勝ち点1を積み上げたというポジティブな面も見逃せません。上位争いに食らいつくためにも、次節のしっかりと勝ち切りましょう!
キーマンたちの活躍|勝点1に貢献した選手たち
佐々木旭の攻撃参加と粘り強い守備
この日も左サイドでスタメンに名を連ねた佐々木旭。攻守両面での貢献度は高く、特に攻撃時のオーバーラップでは相手ディフェンスラインを揺さぶり続けました。
攻撃ではマルシーニョとの連携で左サイドからの突破を何度も仕掛け、深い位置まで侵入。清水の右サイドを押し込むことで相手の陣形を崩し、後半の同点弾にも間接的に貢献しています。
また、守備面でも佐々木の対応は冴えており、カウンター時にはいち早く戻ってボールを刈り取るシーンもありました。体を張った1対1の守備や、ラインのコントロールも落ち着いていて、試合を通して安定感が光っていました。
彼のように90分を通して上下動できる選手がいると、チームとしての幅が大きく広がります。
山本悠樹の一発|存在感を示した同点ゴール
そして何よりもこの試合で結果を残したのが、山本悠樹。彼の同点弾は、今季の川崎にとって非常に意味のあるゴールでした。
左サイドでのマルシーニョと三浦の崩しから生まれた絶妙なグラウンダークロスに、山本が抜群のポジショニングで飛び込む。焦ることなく、インサイドでしっかりと流し込み、GKのタイミングも外した素晴らしいゴールでした。
彼の特徴は、オフザボールの動きと状況判断の良さ。ゴール前での冷静さは、まさに“決定機を決められる選手”の資質を感じさせます。さらに中盤でも運動量を落とさずに戦えていた点も評価したいポイントです。
今後、彼が得点を積み重ねていくようであれば、フロンターレの攻撃により厚みが増すことは間違いありません。
川崎F、今季3試合連続ドロー。勝ちきれないが、内容は悪くない。若手の台頭とチームの一体感が戻ってきているのはポジティブ。
確かに、過去のシーズンでは“内容は良くても結果が出ない”というフラストレーションが積み重なることもありましたが、今季のフロンターレは、特に守備陣と中盤において安定感が増しており、試合の中での「落ち着き」が感じられるようになっています。7連戦ですからね…。
ACLもあるけどしっかりとリーグも負けずに我慢して進んでいくしかないですよね…。