王者として『正々堂々を勝ち切る』を実践した川崎フロンターレ。それに答えたジェフ千葉GK鈴木椋大。スポーツの力ってこういうやつ。

俺はあんまりぶれることなく、東京五輪反対派ですが…スポーツの力ってやつはこういうのだよなーと思うんですよね。

ドロップボールをめぐる判断について、やり切った川崎フロンターレの姿勢を支持したいですね。

川崎vs千葉の天皇杯、ドロップボールを巡る判断とは?

CKから川崎フロンターレのFWレアンドロ・ダミアンとジェフ千葉のDF新井一耀が競り合って落ちたところと、GK鈴木椋大が落ちたところが重なったように見えた衝突。

そのあと川崎陣内にボールが進んだところでゲームがストップしました。

センターサークル付近で川崎フロンターレの谷口彰悟、ジェフ千葉の櫻川ソロモンがレフェリーと話し合い、櫻川ソロモンがバックパス。

これをGK鈴木椋大がエリア内でキャッチ。

 

味方からのバックパスを手で扱うと、相手にエリア内での間接FKが与えられる、というのは誰もが知っているルールですが、そのまま適用すると、川崎フロンターレがエリア内で川崎の間接FKという大チャンスからスタート。

当然ルール上は問題なかったあのシーンですが…ダミアンと鈴木が痛めた後の判定なだけに、主審も副審も試合再開までかなり時間をかけて、場内が騒然とする結果に。

 

試合に出ている川崎の選手の中でも【攻めるべき】【返すべき】という2つの感情が分かれているのが、画面越しからも伝わってきてどうするの?っていう状況でしたよねー。

勝負にこだわっていたからとかいうだけではなく、試合再開までの決定が遅すぎることに対しても含めて、間接FKでスタートすることは決まっているのに、なぜ決めないのか?ということで主審に家長昭博があそこまで詰め寄っていましたが…試合中のレアンドロ・ダミアンならまだしも、家長が怒っているシーンはほとんど見たことなかったので、びっくりしましたね…。

鬼木達監督のドロップボールに関する試合後のコメント

そこでしっかりとマネージメントして見せた鬼木達監督はやっぱりすごい。

鬼木達監督はドロップボールに対して

自分の記憶では、GKとダミアン(レアンドロ ダミアン)も倒れている状態で、自分たちのマイボールだったのかなと思います。

ただ実際にスタートしたのは、相手のドロップボールで始まって、それが相手のGKがキャッチしました。

そこで、スタートがあやふやだったり、実際に起きた現象もあやふやで、こちらとしてはチャンスだから取りに行くという選手たちの気持ちはわかります。

自分のところでは、ジャッジも中途半端に感じたので、すっきりと再開したい。

相手ボールでいいと話をしました。

という監督判断でのジェフにボールを返すことを選択したということを明かしていました。

 

ただ葛藤もあったようで…

でも、あれで負けていたら、自分たちがチャンスをものにしたら、延長戦もなかったかもしれない。

最終的には勝ってくれたので、選手たちには感謝しています。

もし、あれで負けていたら、自分の責任というのは間違いないと思っています。

難しいジャッジをしたと思っています。

選手からは勝負事だという話も出ていました。

そこも含めて、また考えないといけないと思っています。

ということを語っていましたね。

 

勝負事だから、相手のボールで始めるべきではないという気持ちもわかりますが…それでも鬼木達監督があそこでボールを返す決断をしたのが「王者・川崎フロンターレ」としての意地だったなと。

横綱相撲ではないですが、相手の攻撃を受け切ってそれでも相手を上回る。

そういう姿勢を見せてくれました。

キャプテン谷口彰悟のドロップボールに関する試合後のコメント

谷口彰悟太も試合後位にこう語っていました。

ドロップボールのシーンは、あの前のプレーで相手のGKとダミアン(レアンドロ ダミアン)が接触した。

向こうのクリアボールでボールが止まって笛が鳴った。

再開はジェフボールでスタート。

ただダミアンも痛がっていたし、GKも痛がっていた。

なので、ジェフボールだが、GKまで下げてから再開しようという話をしたし、周りにも伝えた。

なので、取りに行くなと言っていたのだが、その下げたボールをGKが取ってしまった。

それは正直、難しいところ。

ルールとしては、間接FKにしないといけない。

得点のチャンスでもある。

勝負事なので、そこはルール通りにやるべきなんじゃないかと思ったし、そう言っている選手もいた。

ただ状況も踏まえると、お互いに痛んで再開した。

それで間違って取ってしまい、ビッグチャンスになった。

 

本当にコメントからも困惑が伝わりますよね…。

監督も含めて、どうしますかと話したし、主審や向こうのキャプテンとも話したが、難しかった。

勝負にこだわるためには、そこは隙を見せたくなかった。

どんな形でもルールはルール。

ただ確かに、全体に伝わっていなかった、その辺の判断はかなり難しかった。

あれでもし負けていたら、後悔していたかもしれない。

という勝ちにこだわりたい気持ちも分かりましたし、負けたらどうしようという不安もあったのはわかります。

 

その後のコメントが「王者・川崎フロンターレのキャプテン」ですよ。

それも含めて、自分たちは勝ち切りたかった。

ルールはルールなので。

ただ正々堂々と戦いたかった気持ちもあるので、難しいところ。

ただそうなったからには勝とうと思っていた。

 

正々堂々、勝ち切るのが川崎フロンターレの姿勢なんだよなと。

川崎サポーターに答えたジェフ千葉GK鈴木椋大

大島僚太がボールを鈴木に出して、ボールを今度こそキャッチし、ジェフボールで再開。

その後、すぐに後方の川崎サポーターへ向かって手をあげて挨拶し、川崎サポーターからは拍手。

このシーンは最高でしたね。

 

こういうところで、しっかりと拍手を返すことができるのが川崎サポーター。

最近なりすまし問題でかわいそうな人も出てきていますが(まぁ、あれは川崎のファンではなく、たださみしい人間なんだと思いますが)、それでも川崎フロンターレというチームを応援していてよかったよなと思った瞬間です。

 

谷口彰悟が

あまり美談にするのも、おかしいなとも思います

と言ってた通り、そこを強調するのもなんですが…やっぱり川崎フロンターレというチームが好きだなと確信した素晴らしいシーンでした。