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サッカー移籍のお金の話。連帯貢献金制度、育成補償金とは?育成クラブに入るお金は?

川崎フロンターレから田中碧が移籍するかも?ということで、【移籍金】があるのか?という話になっていますが…まずはレンタルなので、移籍金はなさそうですね。

移籍金を残せるのかどうかというところで日本サッカー界の将来を憂いているつぶやきもたくさんありますが、サッカーにおける選手の移籍については、FIFAが「選手の地位と譲渡に関する規則」として基本原則を示しています。

これに基づき各国協会が詳細ルールを定めていています。

現在、欧州及びJリーグでは、保有権制度はなくなっているので、契約満了している場合はフリー移籍が可能だったりします(南米ではまだまだ保有権制度があるので、契約満了していてもフリー移籍できない場合があります)。

さて田中碧の移籍で、川崎フロンターレにどれぐらいお金が入るのかというと…まずは移籍金が入ります。もしもこの移籍がゼロ円移籍だったとしても、次の移籍の時に移籍金が入れば連帯貢献金が入ります。

さらに23歳以下の選手が移籍する場合には、原則として所属クラブは移籍先クラブに、通常の移籍金とは別に12歳から21歳までの間のクラブ在籍年数に応じた「トレーニング補償 (育成補償金(トレーニングコンペンセーション)) 」の支払いを要求することができます。

この2つについてまとめていきます。

連帯貢献金とは?

2001年、FIFAは、国際移籍をするような優秀な選手を育てたクラブ(12歳~23歳在籍チーム)が、その対価を得られる制度として「連帯貢献金」を定めました。

選手が国際移籍(国内移籍には適用されません)をした場合に、移籍金の5%が連帯貢献金となります。

12歳~23歳の誕生日までに所属したチームに分配される割合は…

  • 12~15歳まで所属したクラブは1年当たり移籍金の0.25%
  • 16~23歳まで所属したクラブは1年当たり移籍金の0.5%

を、移籍先に請求することができます(育成したクラブの申告制)

過去の例としては、2012年7月1日にボルシア・ドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドFCへ移籍金15億円で移籍した香川真司の場合は、このうち5%の7500万円の連帯貢献金が発生。

香川真司が12歳から16歳まで過ごしたFCみやぎバルセロナが2千万円強をえることができ、21歳まで過ごしたセレッソ大阪、23歳まで所属したドルトムントが在籍期間に従って受け取ることが出来ます。

連帯貢献金は、権利のあるクラブが自ら請求しないと支払われないとされており、また、基本的には書類は英語で作成する必要があります。

公立の中学校、高校では請求しないケースもあるとのこと。

育成補償金(トレーニングコンペンセーション)とは?

移籍金がない移籍の育成費などで、元所属チームは利益をあげることができなくなるというのを避けるために、育成保証金といのがあります。

「育成保証金(トレーニングコンペンセーション)」とは、TCと訳されることもありますが、優秀な若手選手を育成・輩出したクラブに対して、その恩恵を受けることになるクラブ(獲得クラブ)がその選手の育成に育成元クラブが費やしたコストを肩代わりする育成補償金のような制度のこと。

アマチュア選手がプロ選手として移籍する際にも「トレーニング費用」という制度が国内にはあります。

トレーニング費用はプロ入り直前の在籍団体には上限30万円×在籍年数(※5年目以降は年15万円)、2つ前以前の在籍団体には上限15万円×在籍年数という計算式で請求できる費用なんですよね。

トレーニングコンペンセーションの計算式は、J1への移籍で年800万円、J2で年400万円、JFLで年100万円の請求をできます。

この費用が支払われるためには2つのうちどちらかを満たさなければなりません。

  • 23歳以下の選手が国際移籍する時
  • プロ選手として初めて登録される時

どちらかの条件を満たせば12歳から21歳まで過ごしたチームに育成にかかった費用として支払われることになります。

細かい計算式があるので省略しますが…この制度があるので移籍金が発生しないときでもチームは利益をあげることができ、選手育成売却型のヨーロッパの小さいクラブはそうやって経営しているところもあったりします。

契約満了のタイミングでも、田中碧は9/10で23歳になるので、今回レンタル移籍だとしたらTCはもらえないんですよねー。たしか。

まとめ

田中碧の移籍に、移籍金ががっつりもらえれば問題ないですが、その後の移籍で移籍金が発生する用になればどんどん川崎にお金が入ってくるはず。

守田英正も移籍金が発生すれば22歳から23歳の1年分はもらえるはずだし、三好康児、板倉滉、久保建英とガンガンお金もらえます。フッキでもお金もらえますしね。

川崎フロンターレの選手たちがどんどん世界に羽ばたいていけば育成した川崎フロンターレのクラブ経営が潤っていきます。

育成は未来への投資だから、その対価が得られないものになりがちですが、そういうことがないようにしっかりとした制度がサッカー界にはあるんですよね。

選手を育てて、海外へ移籍させてお金を稼ぐことっていうのはこれから川崎フロンターレがJリーグを代表するチームになっていけばなっていくほど増えていくんでしょうね。